感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

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感じる脳 情動と感情の脳科学

感情より前に情動がある(!)。

まだ途中までしか読んでないけど非常に興味深い。

「普通我々は、怖いと感じるからその結果身体が硬直したり心臓がドキドキしたりする、と考えている。しかしダマシオの考える順番は正反対で、怖いものを見て身体が硬直するから「その後に」怖さを感じるのだ。この順番を正しく認識しておくことが、本書を理解するうえできわめて重要だ。ダマシオは常に生物進化という現実を前提に議論を進める。進化的に観れば生物が最初に身に付けたのは情動であって感情でない。情動やそれに似た反応は単純な動物にも見られるが、感情はそうではない。」

ゾウリムシですら、危険を感じさせるモノから退避する行動を見せ(情動)、生存を継続させるために不可欠な化学物質(つまり栄養)のある方へと移動する。
しかしそこには「感情」と言うべきものがあるのかは非常に疑問だと本書は説明する。

う~ん確かに言われてみればそんな気もする。

二輪免許取立てで南房総へツーリングに行った時の事。

突然目の前の道路に何か黒いもの、陥没による影があることを認識し、体が硬直したことを思い出した。
そこに感情は無かった。ただ身体的な反応があったのみである。

幸いにもガツ!というハンドルからくる衝撃を腕に感じただけで転倒などは無かった。(その後しばらくは心臓バクバクだった)

その体験はこの説を理解するに十分な出来事だったと思う。
少なくとも体を強張らせた瞬間に「感情」としての恐怖はなく、そこを出発点とした体の反応があったわけではないと思う。
体が反応し、意識は状況・状態を把握しようと極度に集中し、それに対する認識があったのみ。
その後に「やばかった〜」のような感情が湧き上がって来たように思う。

原題「Looking for Spinoza」というようにスピノザの思想に著者は共感を感じているようだ。
残念なことに現時点までにスピノザのエチカなどを読む機会がなかった、
故にスピノザがどのような思想を持っていたのか僕はよくわかっていない。

それを理解したらより「己とは何か?」という問いに対する答えに近づけるだろうか。
それとも己を探求すればするほど己から遠ざかるのだろうか・・・。

答えを出すには相当時間が必要なことだけはわかっているけど。(笑

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