ゴムがベタベタ!劣化したゴム(樹脂)のベタつき除去【加水分解】

ゴムのベタつき除去 写真
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ゴムや樹脂が劣化してなんか表面がベタベタ!ありません?そういうこと。
カメラとかコントローラーとか身近なものでも結構あるかと。

先日三脚をね、引っぱり出してきたんです。
夜桜を撮影しに行った時に必要だと思って持って行ったんです。
そしたらなんとハンドル(バー?持ち手?)の樹脂部分がべっとべと

結構長い間使わずにしまっておいたので仕方ないんですけど・・・まぁ困ったなと。

三脚無しじゃ夜景はうまく撮れない・・・
で、その時は無理矢理使ってみたんだけれども手は真っ黒ベタベタ、ネチャネチャしちゃう。
さらにその手で触っているカメラまでにもベタつきが移ったりしてもう大変(!)

本当は部品を買い替えるか三脚ごと買い替えるのがベストなんでしょうけどなんとかとならないかぁと思って情報を収集。
いくつか対処法はあるようです。

そもそもなんでそうなるのかってことも含めて、
折角なので樹脂部分のベタつき除去を試してみた結果をレポートします。

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ゴム(樹脂)のベタつきは経年劣化等によるブリード現象

加水分解という現象で「ブリード現象」ともいうらしい。

ずっと「ゴムが腐った」とか頭の悪い事を言ってたのは内緒で。(汗

簡単に言うと、
ゴムや樹脂には弾力性などをもたらす可塑剤というもの(配合油等)が添加されており、経年劣化や保管状態によってそれが表面に移行してくるらしいのです。

つまりあのベタベタはゴムや樹脂の内部から染み出してきた油分ということですね。

ベタつきの除去方法

中にあったものが染み出してきているのなら、表面からその油を除去すればいい。
綺麗にしてあげれば何とかなるはず。

方法1、エタノールで拭き取る

エタノールによって油分を除去する方法。

無水エタノールを布などに染み込ませて拭けばベタつきを除去できます。
無水エタノールは薬局なんかで売ってるみたい。

でもあくまでも表面にある油分を拭き取っているだけなので、時間が立てば再び染み出してきた油分でベタベタに。
その都度拭き取れば一応問題は解決します。面倒くさそうですが。
しかもちょと高い。コスパは良くないかも。

Bitly

方法2、重曹で掃除して洗い流す

弱アルカリ性である重曹水で中和して除去、ベタつきを綺麗にする方法。
あ〜んど加水分解の促進もあるよ♪ の巻

・・・らしいです。
理系じゃないのでよくは知りません。すいません(^^;

重曹を湯水に溶かしてアルカリ性水溶液を作り、その中に浸けおく事で表面のベタつきを除去するとともに、ベタつきの原因である加水分解を更に促進、今後染み出してくるであろう油分をもっと取っちゃいましょう的な?

とは言え完全に取り除ける訳ではないだろうし、こちらもあくまで対症療法だと思いますが。

方法3、パーツクリーナーなどで脱脂・洗浄

油脂を取り除くことができる洗浄スプレーがあります。
パーツクリーナーなど、強力に油分を落とすものを使えば綺麗にすることができそうです。

ただし含まれている成分によってはプラスチックや樹脂そのものを傷めてしまう可能性があるので注意が必要です。

プラスチックにも使える」と書かれているものを使用しましょう。
劣化をさらに早めてしまっては意味がないですからね。

KURE パーツクリーナー プラスチックセーフ 3021 420ml

プラスチックやゴムにも使える安いパーツクリーナー(DCMパーツクリーナー)
ホームセンターのHOMACに立ち寄った時に見つけました。 「DCMブランドのパーツクリーナー」 DCMというのはどうやらグループ名のようで、 このパーツクリーナーもPB(プライベートブランド)商品の一つみたい。
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方法4、ベビーパウダーで誤摩化す!

ベビーパウダーを塗ってこする事で表面のベタつきを落とすとともに、
残った油分も吸着させサラサラ感で誤摩化す!

その極意は・・・気にしない!

重曹物語を買ってきた

と言う事で上にあげた2番目の方法、重曹でクリーニングしてみることにしました。

近所のセリアに行って重曹を購入。

重曹物語
240gで108円。
お掃除から料理まで。

裏面をみると・・・
「卵液に少量混ぜるとふんわりとしたオムレツができあがります。」

熱を加えると炭酸ガスを発生させて発泡するのでふくらし粉となるわけですね。カルメ焼きというお菓子を作るのにも使われますね。
重曹を料理に使った事は一度もありませんでしたが今度試してみようかな。

ま、それはさておき作業作業。

ベタつき除去作業

三脚を分解

三脚

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これが今回なんとかしたい三脚です。

パンハンドル

そのパンハンドル。軽く分解。

汚れ

ウレタン発泡の部分を持ち手から外そうと四苦八苦。
ちょっと触っただけなのに手のひらはこんな感じ。ベタベタします。

浸け置き

さてさて重曹でアルカリ性水溶液を作る訳ですが、
量はそんなに必要ないよね?と思ったので、今回はビニール袋を使う事にしました。

ビニール袋に重曹(適当量)とお湯(熱めのお風呂くらい。45度前後?)を入れ、そこに持ち手部分を浸けてみます。

重曹水

こんな感じ。
念のため袋を二重にして、上部を輪ゴムで留めました。

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ラップで包むことも考えましたが、それだと水溶液の量があまりに少ない気がしたのでこの方法で。

つけ込み

そのままだと横に広がって微妙に上部が浸かってないので、液面を高くする為にマグカップに入れてみた。
かんぺき。ぱーふぇくちょ。

このまま暫く放置します。

浸け置き数時間後

そろそろいいかと、浸け置いてから数時間後に開封。
気がついたら6時間経っていましたがもうすこし早くても多分大丈夫。

流水で軽くこすりながら洗い流すと・・・とても綺麗になりました。
浸ける前に付いていたゴミやなんかも綺麗さっぱり。
表面はツルツルした感じ。
ベタつきは無事に除去できたようです。

ハンドル

ただ、乾いた時に表面がうっすらと白くなります。
にじみ出てきていた油分が取り除かれて表面がミクロに凸凹(多孔質)になっているのか、
そこにまだ鹸化した成分が残っているのか、光が乱反射しているのか、あるいは単に素材そのものの脱色か。

いずれにせよベタつきは全くないので・・・まぁ良しとします。

追記:白っぽくなるのは「白化現象」

白化現象」と言うものらしい。

プラスチック、樹脂などの添加剤が空気中の水分を吸湿して加水分解し,光を透過しない物質となることで白化する。
つまり光成分をそのまま反射するようになるので白く見える、ということらしい。環境劣化の一種。

紫外線の影響にもよる。
紫外線劣化のメカニズム

紫外線劣化のメカニズム
以降は熱分解と同じメカニズムである。そのため、紫外線劣化は環境温度が高い場合や、水分の存在下で促進される。
(参考:プラスチックの紫外線劣化のメカニズムと対策の考え方

仕上げ

ハンドル掃除後

その後、ふと思いついてシリコンスプレーを吹いてみました。
白みも取れて色も元通り。
シリコン皮膜がにじみ出てくる油分を抑えてくれると嬉しいな。

追記

ケアしてから数年も経つと、またうっすら表面がベタつくような感じがあるような無いような・・・。
でも同じように対処すれば問題ありませんでした。
そしてパーツクリーナーの方が簡単かも。その後シリコンスプレー吹いて元どおり。

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まとめ

今回は重曹を使った方法でとても綺麗に除去できました。

ゴムや樹脂がベタついてきたら

  1. 重曹を溶かしたお湯につけて洗浄。
  2. 浸けておけないような形状だったり、アルミなど浸けない方がいい素材があったりする場合には無水エタノールやパーツクリーナーで拭く。

こんな感じで良いんじゃないでしょうか。

但し、ベタついている部分そのものが劣化しておきている現象なので、新しいものに交換できるときは交換した方が無難だと思われます。

ということで今回は以上!

写真生活
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コメント

  1. 永井哲朗 より:

    私も全く、同じ三脚(Velbon ULTRA LUXiF)です。
    同様にベタベタ状態だったので、試してみます。
    ありがとうございます。

    • watary watary より:

      こんにちは!
      軽いし使い勝手の良い三脚ですよね。
      ポジションもローからハイまで幅広く安定して取れるし、
      まだまだ現役で頑張ってくれています。
      この記事がお役に立てたら嬉しいです。

  2. Hisao Mazda より:

    カメラの取っ手ラバー部分が同じようにベタベタになっていたので、以前灯油でこすり取ったことがありました。また、今自転車のハンドルの部分ややその現象が現れているようで参考にさせていただきます。

    • watary watary より:

      こんにちは!
      灯油ですか。チェーン清掃などに使うと聞いた事があります。
      でも臭いが心配です。大丈夫でしたか?
      すこしでも参考になれば嬉しいです。

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